毎年、立春の頃から、いよいよ本格的に新しい歳となるように感じます。大変遅い挨拶ではありますが、2014年もどうぞよろしくお願いいたします。
昨年より引き続き、コンシューマー・マーケティングで注目すべきトレンドは「ファンタジー」だと考えています。
ファンタジーについては、昨年のブログにも書きました。
アパレルの方に聞いたところによると、ファッションの世界では、
ファンタジーがさらに進化して、「宇宙」を表現するようなものが出ているのだそうです。
この場合、宇宙とは、しばらく続いた「トライバル」(民族趣味)の代替としての意味があり、”自らの根源を知る”ということなのだとか。
現代化、都市化された空間で生きていると、私たちは、土に触ることもなく、
自然の一部、宇宙の一部としての自分というものを見失い、
ともすると、頭で考えることだけが肥大化してしまいます。
そこで、特にアーティストやファッションデザイナーといった敏感な人たちは、このような現代都市的状況を埋め合わせるようなプロダクトを嗜好するのでしょう。
さて、前書きが長くなりました。
”現代化、都市化された空間で生きていると、土に触ることもなく、
自然の一部、宇宙の一部としての自分というものを見失い、
ともすると、頭で考えることだけが肥大化する”
こうした状況は、時代の大きな流れとして、一方向に流れていきます。また付け加える必要があるのは、皆さまご承知のように、
ITによる生活環境の変化です。さらに、もうひとつ現代の特筆すべき事として挙げられるのが、大きな物語の不在です。(江戸時代であれば、お殿様のために生きる、という物語のなかに生きていた人々・・・。現代人は一方で自由を手に入れたものの、寄る辺のなさを常にどこかで感じます)
これらは、トレンドのなかでも、ベースとなる大きな時代の流れであり、どんな業種の方も押さえておくべきことです。
さらに、ここに、トピック的に流行(はやり)が加わります。
流行(はやり)とは、たとえば「たまごっち」や「なめ猫」「インベーダーゲーム」とか(古い?)
”時を忘れて楽しみたい欲求”は常に、どんな人間にもあるとは思います。
私たちは、まず時代の大きな流れを押さえ、生活者が朝起きてから夜寝るまでに、どんな媒体に接し、誰とどこでどんなご飯を食べ、何を嬉しく感じ、何を不快に感じているのか、しっかりと観ていく必要があります。
今年から、「コンシューマー・インサイト研究会」と「トレンド勉強会」を合体し、「トレンド・インサイト研究会」として再スタートします。
夜の読書会と土曜日午後のインサイトワークショップ。
夜の読書会では、『ワーク・シフト』(リンダ・グラットン著、プレジデント社刊)を取り上げます。
なぜ、仕事についての本なのか?と疑問に思われるかもしれません。それは、この本が2025年の人々の生活を、データをもとにかなり微に入り細にいり、生き生きと描くことに成功しているからです。
一例を挙げると・・・3分刻みの世界がやってくるのだそうですよ。
今でも、友人とご飯を食べながら、別の人からの「LINE」のピコピコに反応していませんか?そうしたことが朝から続き、3分刻みの世界になるのだそうです。
現代をさらにエスカレートした未来を見ることで、今を知る場・・・そして、トピック的な流行(はやり)について意見交換をする場、
「トレンド・インサイト研究会」をそのような会にしていく所存です。面白いトピックについては、このブログでもご紹介してまいります。
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